2025年9月 7日 (日)

映画「TSUSHIMA」を初日に観る

 河合奈保子さんの「Wings Of My Heart」が主題歌となった映画「TSUSHIMA」がついに9月5日、一般公開されました。ということで初日にさっそく観てきました。上映館は東京のシアターギルド代官山。いわゆるミニシアターではあるのですが一般的な映画館とは大きく異なり、館内にはソファーや籐椅子などが置かれ、スクリーンは大型のLEDモニタ。まるでホームシアターの趣です。加えて音はワイヤレスヘッドフォンで聴くシステム。ちょっと不思議な体験でした。

 私が観たのは20時の上映回で、上映前に出演者や監督による舞台挨拶がありました。

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 左から(敬称略)山根高文[監督]、浜浦綾乃、山田純大[主演]、中西悠綺[ヒロイン]、ケニー大倉、田中愛桜

 16時の上映回の舞台挨拶は上映後だったそうですが、上映前ということでネタバレしすぎないよう気にして慎重な物言いをしていたのがちょっとおかしかったです。加えて撮影が2年前だったということで「なつかしい」みたいな話になっていたのも印象的でした。ちなみに公開が2年後になったことについての言及はありませんでした。撮影の裏話的なトークももちろんありましたが、ここではカッツアイ。

 さて映画本編です。これはちょっと歯ごたえのある映画です。時代設定として2020年代、1990年代、1960年代を行き来しながら進み、SFやホラーの要素で謎のエピソードがちょいちょい出てくるので読み解くのに少し力が要ります。でも観終わるころにはなんとなくつながっていることがわかってきます。選挙、再生医療、AIが大きな柱ですが最大のものはAI。AIに対する警鐘、というよりもAIを使う(使われる?)ことで自分で考えなくなる人類への警鐘を鳴らす社会派の内容でした。謎のエピソードは最後まで謎だったりするので、観終わってもモヤモヤするかもしれません。そこは自分で考えてください、ということなのかもしれません。そして本編の最後に流れてくるのが主題歌「Wings Of My Herat」。ストーリーが歯ごたえあることもあって、これを聴くと安らぎを感じます。会場で販売されていたパンフレットによれば「人にとってもっとも大切なものは何かを率直にそしてストレートに伝えてくれる」ということで、映画本編の問いかけへの答えとして主題歌にしているようです。

 上映後、見送りで館内にいらした山根監督に奈保子ファンであることを明かしたうえで少しお話しさせていただきました。すでにネットの記事でも明かされているように特にファンではないとのことですが、あるきっかけで奈保子さんの歌声に魅了され、これまでリリースされた全ての曲を聴いたのだそう。その中で「これだ」と思ったのが「Wings Of My Herat」だったということでした。ファンしか知らないような曲がなぜ主題歌に選ばれたのだろうと思っていたのですが、なるほどと思いました。今では毎日聴いているそうです。ファンではないことを申し訳なさそうにしていましたが、むしろ特にファンではない方の心を動かしたということは素敵なことだと私は思います。ということで売野雅勇さんの存在は主題歌とは関係ないとのことでした。そうそう、売野さんは研究所の所長役で出演しているのですが、様になってました!

 さて、今後の上映ですが、今のところシアターギルド代官山しか発表されていません。そのシアターギルド代官山も9月11日までの上映予定しか発表されていませんが、監督によると12日以降も上映予定だそうです。「衝撃の問題作」だと思いますのでこの機会に如何でしょうか。

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2025年9月 1日 (月)

「博士ちゃん」効果

 8月30日に放送されたテレビ朝日系「博士ちゃん」は『令和の今こそ聴きたい!「昭和の歌姫」ベスト20!』という内容でした。あまり期待は持たずに、リアルタイム視聴できないので留守録を仕掛けておいたのですが、後で録画内容を確認したら河合奈保子さんが10位にランクインしていました。まぁこの番組はランキングの決め方とか対象の定義(今回でいえば歌姫とは?)が不明なので、順位に関係なく取り上げられたらOKという受け止めですが、アイドル出身に限定しない中で今こそ聴きたいというタイトルで入ったことは素直に嬉しいです。この番組を一度でもご覧になった方はご承知のように、解説役は10代の青少年です。そんな若い世代が大人顔負けの物知り顔で解説するところが売りの番組ですが、今回の河合奈保子さんに関しては私たちファンの認識と概ね合致していたのも良かったです。何より「陰に隠れてしまっている印象が強くて悔しい。奈保子ちゃんの良さを一発みんなに広めてやりたいという気持ちもある」とまで語っていた方もいたのが驚き。本来そうしたことはリアルタイムで知っている私たちが取り組むことで、なんだか姿勢を問われたような気分でした(^^; 

 再評価ポイントでピアノが上手い、作曲もしているという点も最後に強調されていて、86年のNHK紅白歌合戦の映像を借りて「ハーフムーン・セレナーデ」を出していたのは画期的でした。よくある回顧系番組では「スマイル・フォー・ミー」か「けんかをやめて」しか出ませんからねえ。そしてT2U音楽研究所の臼井孝さんのエックスによると、翌日のレコチョク歌謡曲部門で「ハーフムーン・セレナーデ」が1位であったということで、なんだかんだいっても地上波テレビジョン放送は影響力があるなと思いました。これを機にさらに再評価が進むといいなと思います。欲を言えば自作に絡めて9月5日公開の映画「TSUSHIMA」の主題歌に「Wings Of My Heart」が採用されたことも入っていれば良かったなあと思いますが、そこまで「博士ちゃん」に求めるのは酷でしょうね。

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2025年8月26日 (火)

映画「TSUSHIMA」プロモーション本格始動

 8月22日に本館のお便り広場に、河合奈保子さんの「Wings Of My Heart」が主題歌に決まっていた映画「TSUSHIMA」に関するお便り2通を頂きました。9月5日から一般公開が始まるというものと試写会の舞台挨拶があったというものですが、どちらも私は全く追えてなくてびっくりしました。というか油断してたんですね。映画「TSUSHIMA」の公式エックス(旧ツイッター)をフォローしていたので、当然最新情報は流れてくるものだと思って積極的に(動的に)情報を取りに行くということをしていませんでした(^^; 後から調べたら、今年7月の段階で映画公開と試写会の情報がネットニュースで出ていて、今年3月には公式サイトも出来上がってたそうです。

 劇場版 TSUSHIMA 公式サイト

 この間、公式エックスでは何の情報発信もなかったんですよね。。。何のための公式か・・・と思うところですが、きょうになって続々エックスでも発信が始まりました。プロモーションも本格始動といったところでしょうか。もう公開は目前ですしね(微笑)。今のところ公開が確定しているのは東京1館のみですが、どこまで広がるか注目したいと思います。

 * *

 対馬つながりで。

 お便りをいただいた8月22日は、奇しくも対馬丸事件から81年の日でした。沖縄から長崎へ航行中の学童疎開船対馬丸が米軍の潜水艦攻撃で撃沈し、乗船者の多くが犠牲になった事件です。戦争が何をもたらすかは、節目の年であるなしにかかわらず伝えていくことが大切かと思います。

 公益財団法人津島丸記念会

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2025年7月29日 (火)

「月夜宮殿」をCSで観る

 本館で告知のとおり7月27日、CS放送の歌謡ポップスチャンネルで河合奈保子さんの87年のバースデーライブを収録した映像作品「月夜宮殿~ムーンライト・パレス~」が放送されました。個人的には復刻DVDを所有しているのでいつでも観ることができるのですが、テレビジョンでの放送は初めてでしょうから、せっかくなのでリアルタイム視聴してみました。

 番組としては、本当に映像ソフトをそのまま流しているだけ(微笑)。当たり前といえばそうなのでしょうが、映画作品を放送するときは本編前にタイトルと制作年などちょっとした解説(とまでは言わない?)のようなものを出したりするじゃないですか。そういうのは一切なくていきなり本編スタートというのはちょっと意外でした。意外といえばもう一つ。てっきり復刻されたDVD版が出るのだと思っていたのですが、本編スタート前のコロムビアのロゴがDVDで観ていたものと違うので、たぶん発売当初のビデオ映像なのではと。するとビデオを直接流したのか、あるいは一度デジタル変換を掛けたのか。映像は綺麗でした・・・が、いかんぜん解像度はビデオ時代のものなのでいまのデジタルテレビジョンで観るとちょっと物足りないのはやむを得ないですね(これは復刻DVDも同じですが)。

 どのぐらいの方が観てくださったのかなあ。特にファン以外の方の反応が気になります。「ハイッ、ハイッ」のイメージしかない方にとっては、あんなにエネルギッシュな奈保子さんを観たらびっくりするかもですね。ノリ重視で多少ラフに歌ってますが、それもまたバースデーライブならではといった感じ。そしてしっとりした曲を歌うときの神々しさ。ライブシンガーの魅力が伝わってくれたらと思います。

 なお歌謡ポップスチャンネルのサイトを確認したら8月16日22時からも放送予定があります。

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2025年1月 6日 (月)

年の初めに

 2025年を迎えました。みなさん如何お過ごしでしょうか。大雪の影響がある地域もありますが、昨年に比べれば穏やかな年明けでした。正月も正月らしかったように思いますが、1日の新聞・ラジオ・テレビジョンには当然ながら能登地震の関連記事・番組があり、1日が災害を記憶する日としてこれからも続くことと思います。能登は復興どころか復旧すらおぼつかない状況の場所もあるようでもどかしいですが、風化させずに伝え続けることが復興につながるものと信じたいです。

 さてそんな正月ですが、1日放送のテレビ番組で思わぬ形で河合奈保子さんの名を耳にしました。NHK-BS1の「英雄たちの選択スペシャル 大江戸エンタメ革命 実録・蔦屋重三郎」です。今年のNHK大河ドラマの連動(番宣)企画ですが、もともとレギュラー番組は割と見ていたので録画しておいたのでした。ちなみに大河ドラマはある時期から全く見なくなりました。ドラマでは史料に書かれていることは変えないが、書いてない部分は自由に作るそうで、つまり虚実入り乱れており、しかもどこが虚でどこが実かは見ていてもわからない。。。。これで歴史をわかった気になるのは怖いなと思う次第で、ならばちゃんとした歴史番組を見たたほうがいいなという。最初からフィクションのエンタメと割り切って見れば良いのでしょうけど。。。
 ちょっと脱線しましたが、番組では蔦重こと蔦屋重三郎が喜多川歌麿と組んで大首絵(=バストアップ)の美人画浮世絵をヒットさせたことを紹介します。モデルはそれまでの美人画の定番だった吉原遊郭の花魁だけでなく、茶屋や菓子屋で働くような町娘を取り上げたところが「会いにいけるアイドル」的で画期的だったと言います。そんな浮世絵について江戸文化に詳しい田中優子さんが「壁や柱に飾るものではなく、引き出しに入れておいて時々手に取って見る。だから視線が近い。目の前にいるような感覚だったはず」という解説をします。これを受けて漫画家のヤマザキマリさんが「堀ちえみさんとか河合奈保子さんみたいな人、私たちの当時のアイドルはみんな(写真を)いつもポケットに忍ばせておいてふっと見て「聖子ちゃん」とかやったりたりする。それに近い」と応じたのでした。ヤマザキさんが当時の代表的アイドルをどのように思っているかが思わぬ形で垣間見えて興味深かったのと、歴史番組を見ている(録画ですが・・・)最中に突然奈保子さんの名前がでてきたので「おっ」と思ったのでした。忘れないでいてくれる方がいるのはありがたいことですね。正月から縁起が良い、かな。

 

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2024年9月25日 (水)

「水面」の読み方

 きのう24日のNHK総合テレビジョン「うたコン」は京都ソング特集でした。京都フリークの私は録画を仕掛けておいておいて後から観ましたが、1曲目はやはり、というべきか「女ひとり」でした。オリジナルはデューク・エイセスですがこの日の歌唱は井上芳雄さん。上手いんですが、1番の歌詞で「池の水面にゆれていた」を「いけのみなもにゆれていた」と歌っていたところでちょいと違和感が。これ、オリジナルでは「水面」を「みずも」と歌っていて、それが刷り込まれているものですから。。。

 BS朝日のとある紀行番組で京都・大原の特集があったとき「女ひとり」の歌碑を建てた地元の方が登場して、作詞の永六輔さんに許可を得るためやりとりをしたエピソードを披露していましたが、碑に歌詞を刻むにあたって歌詞の確認は念入りにしたそうで、その際に水面は「みずも」と読んでも「みなも」と読んでもよい、というのが永さんの返事だったそうです。ですので昨夜の歌唱も間違ってはいないのですが、やはりオリジナルを踏襲していただいたほうが良かったんじゃないかなあ、なんて思います。尾崎亜美さんもライブのトークでしばしば口にしますが「歌はタイムマシン」ですから。

 で、思い出しました。
 河合奈保子さんの数あるアルバムの中でも名盤の呼び声高い「さよなら物語」に収録されている「水の中の蜃気楼」では1番の歌詞にある「水面ですれ違う舟」を「みずも」と歌っているのですが、「みなも、と歌うべきだったのでは?周りの人は気づかなかったの?」みたいなご意見をネット上で見かけたことがあります。またそんな声を意識してか、作詞の売野雅勇さんはCD-BOX「JEWEL BOX 2」のブックレットへの寄稿でわざわざ「あれは私のルビ指定ではありません(笑)」と書いていたりもします。しかし日本語を大切にしていた永さんが「みずも」という読み方を公認していたわけですから、なんら問題のないものと思います。「女ひとり」と同じだよ、と説明すればいいわけで。ただ、Microsft IMEで「みずも」と打っても「水面」には変換してくれないのは認めざるを得ないところではあります(^^;

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2024年4月24日 (水)

「博士ちゃん」で奈保子さんのVがチラリ

 いささか遅くなりましたが、20日にテレビ朝日系で放送された「博士ちゃん」をご覧になった方はいらっしゃるでしょうか。当日の新聞のラテ欄に「昭和アイドル(秘)2択Q明菜&奈保子&芳恵」の文字が。ラテ欄に河合奈保子さんが載るのはめったにないので録画しておいたのですが、ようやく視聴しました(^^;

 昭和アイドルに関する2択クイズを番組出演者に出題していき、間違えたら脱落していくという企画の中で、確かに奈保子さんは取り上げられていましたが、2択クイズそのものではなく、その前振りとして。昭和アイドルのデビュー時のキャッチコピー(番組ではキャッチフレーズと言ってました)の例として「ほほえみさわやかカナリーガール」が紹介されていました。ただし使われた映像は奈保子さん本人よりも親衛隊がメインでしたが(^^; 映っていた方はおめでとうございます、と言いたいところですが、顔はわからないようにスモーク処理されてました。ちなみに2択クイズ自体はピンク・レディーのデビュー時のキャッチコピーを問うものでした。ラテ欄に出ていた他のお二人は直接本人にまつわる2択クイズが出題されていたのですけどね。。。

 私なら2択クイズで、奈保子さんのキャッチコピーはどっち?としてA「ほほえみさわやかカナリーガール」B「西城秀樹の妹」としたいところです。実際にネットや雑誌などで「西城秀樹の妹」としているケースが散見されるので、引っかかる人も多いだろうし正しい認識をしていただくには良いかなと思うのですけど。。。もっとも今回の放送で正しいキャッチコピーをしっかり紹介していただいたので、クイズ化しなくても十分とも言えますかね。

 特に貴重映像が出ていたわけでもありませんが、TVerに見逃し配信がありますので興味のある方はどうぞ。4月27日の18:56までです。

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2023年12月31日 (日)

「けんかをやめて」の扱われ方

 12月26日にBSフジで放送された「霜降り明星のゴールデン80's 2時間スペシャル」を録画しておいたものを今になって観ました。前半が竹内まりやさんの特集だったので、さすがに河合奈保子さんはスルーされないだろうと踏んでのことですが、果たして確かに紹介はされました。

 ただ、なんて言うのかな。。。この番組はいつもはアーティストや作家本人をゲストに招いて話を聞く番組なのですが、さすがにまりやさんは出ず、まりやさんが好きだというゲストが登場しての進行だったので、近年の音楽回顧系番組での取り上げられ方である“「けんかをやめて」の歌詞がひどい”という居酒屋トークの域を出ないまま終わってしまったのがちょっと残念でした。ひどいと思うならなぜそのような曲を書いたのか掘り下げればいいものを・・・実際、どんな意図で作ったかは少し調べればわかるはずなのですが、好きだというゲストもうんちくを持ち合わせていないようで。ただ、司会は「全く共感できない」とストレートに表現はしたものの、あからさまな批判はなかったのは本人への忖度でしょうか(微笑)。「奈保子さんでないと成り立たない」というゲストのコメントはそのとおりだと思いますが、これはこの手の企画では必ず言われることですね。この曲がまりやさんのソングライターとしての出世作であり、ヒットしたことでオファーが殺到したということはもっと語られていいと思うのですが、いかがでしょうか。もっと穏やかで奈保子さんのパブリックイメージに叶う「Invitation」も取り上げて欲しいところです。まりやさんの特集なのですから。ま、スルーされないだけましと思わないといけないのかもしれませんが。

 ということでぼやきで終わってしまいましたが、みなさん良いお年を。

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2023年11月13日 (月)

フィギュアスケートで奈保子さんの自作曲が!

 さる11日に中国・重慶で開催されたフィギュアグランプリシリーズ2023第4戦中国大会の男女フリーの模様が昨12日にテレビ朝日系で放送されましたが、なんと中国の陳虹伊さんの演技で河合奈保子さんが作曲した「ハーフムーン・セレナーデ」(1986年発売)が使われていました。この情報はT2U音楽研究所の臼井孝さんのツイッター(現X)で知ったのですが、たまたま留守録をしていたので(夜ならリアルタイムで視聴しますが昼間に放送があったです)見てみたら、はい、まぎれもなく「ハーフムーン・セレナーデ」のピアノインストでした。正確にいうと、プログラムの前半が「ハーフムーン・セレナーデ」のピアノインストで尺はワンハーフ、後半の演技の盛り上がり部分はピアノ+弦楽の演奏でしたが、これが「ハーフムーン・セレナーデ」とは判別がつかないもの。変奏曲だったのでしょうか。。。それはともかく、国際大会で奈保子さんの曲が使われたのは初めてと思われ「ハーフムーン・セレナーデ」が中国で「月半小夜曲」としてカバーされて歌い継がれ親しまれていることが実感できる出来事でした。名曲と言っていいと思いますし、それを作曲した奈保子さんの素晴らしさを改めて思います。

 ところが、放送では使用楽曲が奈保子さんの曲であることについて一切言及がありませんでした。各選手の演技開始時には使用楽曲名が字幕で出るのですが「Half Moon Serenade」と英語表記。選手側から大会事務局にそのように届けられていたのかもしれませんが、奈保子さんの曲だと分かっていればカタカナ表記にしたはず。実況の山崎弘喜アナは「しっとりとした曲調で演じていきます」、解説の荒川静香さんは「せつなさとしっとりした曲調で・・・」といった言及のみで、どうやら奈保子さんの曲であることはご存じでない模様。中国では親しまれているのに、肝心の日本での認知度が及ばないのはなんとも残念に思います。どうにかして国内でも普及させたいところですが、さてどうしたらよいものか。。。やっぱりカラオケで歌うことでしょうか。

 今回の出来事は嬉しさ半分、くやしさ半分といったところですが、とりあえず今回の放送録画は保存版にします。この手の国際大会は見逃し配信に対応していないのがまた残念なところです。

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2023年8月14日 (月)

ネタにするのもいいけれど

 12日に放送された日本テレビ系「ダウンタウン vs Z世代 ヤバイ昭和あり?なし?」という番組。新聞のラテ欄に「昭和歌謡ヤバい歌詞アイドル歌う三角関係」の文字があったので、嫌な予感がして録画を仕掛けておき確認したところ、やっぱり河合奈保子さんの「けんかをやめて」が取り上げられていました。

 この手の番組で歌詞の内容から「けんかをやめて」が取り上げられることはよくあることなので今さらどうということもないのですが、毎回どうにもモヤモヤするのは、まるで歌手が矢面に立たされているような感じがしてならないところ。つまり曲名と歌手名は紹介されるのに、その詞を誰が書いたかは紹介されないのです。今回の番組でも複数の曲が「ヤバイ歌詞」として取り上げられていましたが、元の資料映像にテロップが入っていたごく少数を除き、作詞者はスルーでした。確かにその「ヤバイ歌詞」を歌ったのは歌手に違いはないですが、書いたのは作詞者なんですから、少なくとも番組では作詞者は明示して欲しいと思います。さらにどういう思いでその詞を書いたのか作詞者に取材をしてもらえれば、面白い話も聞けそうな気がするのですが。。。そういうひと手間はかけずに、ただネタとして消費するだけになっているのは少々残念な気がします。

 まあ今回の番組では歌詞をフリップ等で紹介するのではなく本人の歌唱映像で紹介していたので、結果として奈保子さんのVが比較的長めに出たのは良かったかな。。。それと、出演者のいとうあさこさんがワイプの中で「これも奈保子ちゃんだから聴けるのよ」と的確なコメントをしていたのは良かったです。なお「けんかをやめて」の歌詞がヤバイと思う方には同じ竹内まりやさん作詞の「Invitation」をお勧めします。

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