扉座サテライト公演「リボンの騎士2025」を観る
劇団扉座の研究生の卒業公演である「リボンの騎士2025 県立鷲尾高校演劇部奮闘記」を今年も観てきました。6日から9日の上演でしたが私が観たのは8日の配役B楽日と9日の配役A・大千秋楽の2回。今年も配役違いのA・B2パターンによる上演でしたので両方セットということで。観るほうは役の違いによる演技の違いも観られて面白いのですが、演じる研究生はA・B両方の役を覚えなければならないので大変だと思います。
今年はまた演出を少し変えてきました。歌のシーンがいくつか盛り込まれて、ミュージカル的要素も含んだ形に進化。また、劇中の生徒会総会のシーンがオンライン開催から対面開催に変わりました。もともと扉座の本公演では対面開催だったのが、新型コロナ禍における演劇の上演を「トライアル」する中でオンライン開催という形に変えてきた演出を研究生の卒業公演でも引き継いでいたのですが、世相を反映した形になりました。また、人員の関係で扉座本体より北村由海さんと大川亜耶さんという若手の巧者2人がスペシャルサポートで参加。この二人は流石としかいいようがないです。
今年の公演はA・Bどちらも役がきれいにはまった感で甲乙つけがたい感じでした。毎年のことですが若手の熱気あふれる舞台には圧倒されます。そして、話の筋はわかっているのに毎年観たくなる芝居です。それは、細かな演出変更などもありますが、なんといっても卒業公演。ここからみな巣立っていくわけですが、最後にすべてをぶつける感が伝わってくるんですよね。この座組での上演は2度とないわけで。もっとも演劇の世界では再演されることがあってもキャストがすべて同じ顔触れになることはめったにありません。そういう儚さを持ち合わせているのも心を揺さぶられるひとつなのかなあと思います。研究生のみなさんに幸あれと願います。
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