« 2024年8月 | トップページ | 2024年10月 »

2024年9月30日 (月)

尾崎亜美コンサート2024(陸前高田)

 きのう29日は、奇跡の一本松ホール(陸前高田市民文化会館)で尾崎亜美コンサートを観てきました。久々の「遠征」です。陸前高田は東日本大震災により津波で甚大な被害を被ったところ。ホールの周辺には市立博物館や商業施設アバッセたかたなどが立ち並んでいますが、ちょうど博物館の裏手が地盤のかさ上げを行った境目で10mぐらいの段差ができており、段差の下には震災遺構の被災ビルが残っていました。またあちこちに津波の避難路を知らせる看板が出ていて、爪痕と備えがまざまざと感じられる場所でした。ちなみにホール名にもなっている奇跡の一本松はホールから1.5kmほど離れた海岸沿いにあります。

 そんなわけでホールは新しく、小ぶりながら2F席もあり、見やすくて良いホールです。1Fが埋まって2F席もちらほらという感じの客入りでした。今回は亜美さんのサポートが小原礼さん(Bs)、Aisaさん(A.Gt,Mand,Prec,Chor)の2人で、この組み合わせは初めてです。

 では曲目から。

1.My Song For You
2.マイ・ピュア・レディ
3.VOICE
4.太陽のひとりごと
5.BYE BYE MR.RANDOM
6.純情
7.FOR YOU

8.メッセージ~It's always in me
9.泣きたいような気分で
10.Recipe For Smile
11.フードウォーリアー
12.グルメ天国
13.伝説の少女
14.Smile
15.オリビアを聴きながら

ec1.天使のウィンク
ec2.Will You Love Me Tomorrow?

 9月14日の東京でのコンサートから曲を少し抜いて曲順を調整した形ですが「発掘シリーズ」(4,5)と「食いしん坊コーナー」(10~12)も再現されてましたから、地方公演ながら充実の構成といっていいと思います。そして、ファンとしては12に注目。この曲は間奏部分で公演先のおいしいものを羅列してシャウトするのが定番だったのですが、ここしばらくは喉の手術の関係かやってなかったのです。それが陸前高田で久々に復活!客席も沸いてました。この曲に限らず客席の反応は全般に良くて、意外な曲で手拍子が出たりとかして盛り上がったのは良かったです。事故はちょいちょいありましたが(^^; 「いろんなことが起こるのもライブのうち」とは亜美さんの談。そのとおりでございます(微笑)。実は1曲目の冒頭で涙ぐんで止まってしまったりもしました。「奇跡の一本松を見てきたからかなあ」とおっしゃってましたが、いろいろ思いがこみ上げてきたのでしょう。「陸前高田でライブがしたかった」ともおっしゃってましたので。。。その思いは2部の最初の8にもつながっていて、母を亡くしたときのエピソードも交えて、ここで歌いたかったとおっしゃってました。そんなことも織り交ぜつつ、全般にはとても楽しいコンサートになりました。初めての亜美さん、礼さん、Aisaさんの3人の組み合わせもなかなか良かったです。電気ギターとドラムは音源で補っていましたが、アコースティックなものをいろいろやってくれるAisaさんがいると一味違います。こんな素敵なコンサートをなんと3000円で提供してくれた会館には感謝です。

| | コメント (0)

2024年9月25日 (水)

「水面」の読み方

 きのう24日のNHK総合テレビジョン「うたコン」は京都ソング特集でした。京都フリークの私は録画を仕掛けておいておいて後から観ましたが、1曲目はやはり、というべきか「女ひとり」でした。オリジナルはデューク・エイセスですがこの日の歌唱は井上芳雄さん。上手いんですが、1番の歌詞で「池の水面にゆれていた」を「いけのみなもにゆれていた」と歌っていたところでちょいと違和感が。これ、オリジナルでは「水面」を「みずも」と歌っていて、それが刷り込まれているものですから。。。

 BS朝日のとある紀行番組で京都・大原の特集があったとき「女ひとり」の歌碑を建てた地元の方が登場して、作詞の永六輔さんに許可を得るためやりとりをしたエピソードを披露していましたが、碑に歌詞を刻むにあたって歌詞の確認は念入りにしたそうで、その際に水面は「みずも」と読んでも「みなも」と読んでもよい、というのが永さんの返事だったそうです。ですので昨夜の歌唱も間違ってはいないのですが、やはりオリジナルを踏襲していただいたほうが良かったんじゃないかなあ、なんて思います。尾崎亜美さんもライブのトークでしばしば口にしますが「歌はタイムマシン」ですから。

 で、思い出しました。
 河合奈保子さんの数あるアルバムの中でも名盤の呼び声高い「さよなら物語」に収録されている「水の中の蜃気楼」では1番の歌詞にある「水面ですれ違う舟」を「みずも」と歌っているのですが、「みなも、と歌うべきだったのでは?周りの人は気づかなかったの?」みたいなご意見をネット上で見かけたことがあります。またそんな声を意識してか、作詞の売野雅勇さんはCD-BOX「JEWEL BOX 2」のブックレットへの寄稿でわざわざ「あれは私のルビ指定ではありません(笑)」と書いていたりもします。しかし日本語を大切にしていた永さんが「みずも」という読み方を公認していたわけですから、なんら問題のないものと思います。「女ひとり」と同じだよ、と説明すればいいわけで。ただ、Microsft IMEで「みずも」と打っても「水面」には変換してくれないのは認めざるを得ないところではあります(^^;

| | コメント (0)

2024年9月15日 (日)

尾崎亜美コンサート2024(東京)

Amii_tokyo

 きのう14日は東京・EXシアター六本木で「尾崎亜美コンサート2024」を観てきました。亜美さんがホールに準じたハコで(EXシアターは建前上ライブハウスですが・微笑)レジェンド参加の豪華フルバンドでライブをやるのは実質この年1回のみ。大阪などでのツアーも今年はないので、しっかり楽しんできました。今年は完売御礼の盛況!

 では、ツアーがないので遠慮なく曲目から。

1.Angela
2.VOICE
3.My Song For You
4.マイ・ピュア・レディ
5.太陽のひとりごと
6.BYE BYE MR.RANDOM
7.純情
8.FOR YOU
(休憩)
9.メッセージ〜It's always in me
10.Southern Cross
11.泣きたいような気分で
12.Recipe For Smile
13.フードウォーリアー
14.グルメ天国
15.伝説の少女
16.天使のウィンク
17.手をつないでいて
18.オリビアを聴きながら

ec1.Smile
ec2.Prism Train
ec3.Will You Love Me Tomorrow?

 休憩ありの2部構成で、1部が45分ぐらいで終わったものですから、あらら短い?と思ったのですが、2部とアンコールは挽回して1時間15分ぐらい。正味2時間程度で盛りだくさんなライブになりました。

 1はファンの間では盛り上がる曲で、これでスタートしたのは嬉しい誤算。スタートダッシュをかけたかったのでしょうか。2は最近よく歌う曲。3・4は名刺代わりですね。5と6は「発掘シリーズ」と称して何でかライブでしばらくやっていなかった曲をということで、2枚目のアルバム「MIND DROPS」からの選曲。私もライブでは初めて聴きました。5は個人的にアマチュアのセッションで演奏したり歌ったりしたことがあるので思い入れがあり嬉しかったです。ヴィブラスラップは欲しかったかなとは思いましたが(微笑)。7はファンの間では盛り上がる曲で、ここで客席前方はスタンディング決行。6・7は亜美さんもエレピを離れてハンドマイクで立っての歌唱でした。ここまでフルバンドでやって8はコーラスのAisaさんと2人でしっとりと。

 2部の9は亜美さんソロでピアノ弾き語り。今回はエレピとグランドピアノの二刀流でしたが、グランドピアノ(スタインウェイ)のペダルの位置が今一つ合わなかったみたいで、最初の位置確認で時々苦戦してました(^^; ここからバンドメンバーを曲に合わせて少しずつ呼び込んで演奏。10は本来アップビードの曲ですがセルフカバーアルバム「ReBORN」収録のバラードバージョンで。11は最近よく歌いますね。フルバンドに戻って12~14は食いしん坊コーナーで食べ物系の曲からの選曲。15はライブの定番、盛り上がりどころの16は客席スタンディング。亜美さんは七分立ちと言ってましたが、目視で確認していないので検証はできません(^^;  17は最近よく歌われますね。

 アンコールのec1は最近大切に歌っている曲で、後半のサビの繰り返しは客席も一緒に。ec2はファンに人気の盛り上がり曲ですが、久しぶりに聴きました。ということで本日3度目の客席スタンディングに。最後のec3はキャロル・キングのカバーですが今年から歌いだした曲。ファンへのメッセージなのかもしれません。

 今年の東京ライブは客席の反応が良くて、盛んに客席から声が飛んで、それを亜美さんが拾ってMCが脱線したりして賑やかでした。新型コロナ禍の渦中では様々な制約のもと恐る恐るライブをやっていて、亜美さんも「早く本当のライブがしたい」と言っていたものですが、新型コロナ禍前のスタイルの復活を実感しました。小さなハコでの小編成でのアットホームな感じのライブも素敵ですが、このような大ハコのフルバンドももちろんいいですね。EXシアターは音も良く、バランスも良かったので大満足です。細かな事故はいくつもありましたが(内容はカッツアイ)それもライブ。楽しかったです。こういうライブはまた1年後になるのかなあ。。16の後のMCで「喉のトラブルを抱えてからの時間も愛おしい。若いころは喉が強かったけど、その頃に戻りたいとは思わない。新しい声をつくる気持ちでやっていく」といった趣旨のことを話していました。私も今の自分にあった音楽を届けてくださればそれでいいと思います(・・これは河合奈保子さんに対する私の思いと重なるのですが・・実現するかは別として・・)。喉の手術後のリハビリとか、コンディションの維持は大変かと思いますが2年後の50周年に向けてますますの活躍を祈ります。

<ミュージシャン>
尾崎亜美(Vo,Pf,Key)
  ・
林立夫(Dr)
小原礼(Bs)
鈴木茂(Gt)
是永巧一(Gt)
住友紀人(Sax,Key)
Aisa(Chor,A.Gt,MAND,Perc)

| | コメント (0)

2024年9月14日 (土)

「ドリル魂2024」を観る

 きのう13日は東京・すみだスタジオパーク倉で公益社団法人日本劇団協議会が主催・制作の「ドリル魂2024」を観てきました。新進演劇人育成公演と銘打っており、キャストはほぼ若手で、見守り役?にベテランを配する布陣。ということもあって客席も若い方が多めでした。フライヤーには”建築作業そのものから生まれた「愛とガッツ」のミュージカル!今、ここに蘇る!”というコピーが踊っており、再演ものですが私は初見。建築作業でミュージカル?どんな感じになるのかなと楽しみにしておりました。作・作詞・演出が扉座の横内謙介さんなので、なんとなくこうなるかなというイメージは持っておりましたが、想像を超えました!

 ステージには鉄骨の足場が組まれ、本物のドリルが唸りを上げ加工工具が火花を散らす、まさに工事現場。そんな中で、ミュージカルですから歌もダンスもあるし、体操の演技のようなアクロバットもあり、タップダンスもあり、中国の雑技団がやりそうな曲芸まで。もう見せられるものはなんでも見せるというてんこ盛り状態。要所要所で客席から拍手が出ていました。先代社長の若い息子が現場の頭を務める建設会社「轟組」に起きるエピソードをつないだオムニバスですが、エピソードに社会性があったり時事性があったりするのは横内さんらしいところかなと。ミュージカルらしく基本的には派手な演出でエンターテインメント重視ですが、それだけではないぐっとくるところがありました。そして若手のキャストが熱い!こんなミュージカルがあるのか!と、なんともすごいものを観たという感じ。2時間休憩なしの公演があっという間に感じました。ちなみに会場入口から客席までの通路にも工事現場にあるような「安全通路」なんて札が掲げられていたりして、ステージ以外のそういう細かいところにもこだわっているところも含めてとても面白かったです。

 ということで観劇をおすすめしたいところですが、公演があす15日までのうえに、チケットが完売だそうで。。。キャストのみなさんがケガなく千秋楽を迎えられますように。

| | コメント (0)

2024年9月 4日 (水)

ア・ラ・シャンソン 秋の静けさの中に

 少し日が空きましたが、9月1日は東京・東新宿のPetitMOAでシャンソン歌手ソワレさん率いる「ア・ラ・シャンソン」のライブを観てきました。2月以来半年ぶりになります。きゃんひとみさん、メイリー・ムーさんとの3人ユニットですが、どのぐらい久々だったか3人とも覚えていなかったという(微笑)

 これまで赤が基調の衣装で3人揃えていたのが、今回は白基調に一変。だいぶ印象が変わりますね。古代ギリシャの人みたいという声もありましたが、シャンソンユニットです。歌われた曲は基本的に越路吹雪さんのナンバー。今年は生誕100年ですから越路さん推しになってます。そしてオリジナルナンバーも。メンバーがそれぞれがソロで歌ったり、3人でコーラスワークをしたりしましたが、シャンソンでコーラスは珍しいとのことで、力を入れてましたね。しっかり歌を聴かせる合間には爆笑のトークもあったりして、楽しいひとときでした。

 ところでこの公演には「秋の静けさの中に」という副題がついていたのですが、特に気に留めずにライブを観ていたところ、ライブ途中のMCでソワレさんが「これは河合奈保子さんの公演からとったもの」と種明かし。うーん、後追いの私は気づけませんでした。ということでシャンソンライブでもちょこちょこと奈保子さんを忍ばせてくるソワレさんは素敵です。今月は29日にもア・ラ・シャンソンのライブがあって、そちらには「秋の静けさの中に vol.2」という副題が付いています。お時間あればぜひどうぞ。ライブ情報はPetitMOAのサイトで。私は別件で行けないのですが(^^;

| | コメント (0)

« 2024年8月 | トップページ | 2024年10月 »