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2023年12月31日 (日)

「けんかをやめて」の扱われ方

 12月26日にBSフジで放送された「霜降り明星のゴールデン80's 2時間スペシャル」を録画しておいたものを今になって観ました。前半が竹内まりやさんの特集だったので、さすがに河合奈保子さんはスルーされないだろうと踏んでのことですが、果たして確かに紹介はされました。

 ただ、なんて言うのかな。。。この番組はいつもはアーティストや作家本人をゲストに招いて話を聞く番組なのですが、さすがにまりやさんは出ず、まりやさんが好きだというゲストが登場しての進行だったので、近年の音楽回顧系番組での取り上げられ方である“「けんかをやめて」の歌詞がひどい”という居酒屋トークの域を出ないまま終わってしまったのがちょっと残念でした。ひどいと思うならなぜそのような曲を書いたのか掘り下げればいいものを・・・実際、どんな意図で作ったかは少し調べればわかるはずなのですが、好きだというゲストもうんちくを持ち合わせていないようで。ただ、司会は「全く共感できない」とストレートに表現はしたものの、あからさまな批判はなかったのは本人への忖度でしょうか(微笑)。「奈保子さんでないと成り立たない」というゲストのコメントはそのとおりだと思いますが、これはこの手の企画では必ず言われることですね。この曲がまりやさんのソングライターとしての出世作であり、ヒットしたことでオファーが殺到したということはもっと語られていいと思うのですが、いかがでしょうか。もっと穏やかで奈保子さんのパブリックイメージに叶う「Invitation」も取り上げて欲しいところです。まりやさんの特集なのですから。ま、スルーされないだけましと思わないといけないのかもしれませんが。

 ということでぼやきで終わってしまいましたが、みなさん良いお年を。

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2023年12月26日 (火)

アイメモ年末大感謝祭2023

 24日は毎週木曜日にFMおだわらで放送中のいまのまいさんがパーソナリティを務める番組の年末恒例企画「まいのアイドルメモリーズ年末大感謝祭2023」を観てきました。出演はまいさん主宰の3人ユニットにサポートを加えてフルバンドにした昭和とらいあんぐるSPバンド。会場は近年定番になってきた東京・四谷Doppoでした。

 この1年で番組で流れた曲や番組で取り上げた企画などからリクエストも加味して歌い倒すという毎年恒例の企画ライブですが、今年は一味違う感じに思えました。ゲストでNobori Eri(森下恵理)さんが歌い、客席には木元ゆうこさんが。お店には小林千絵さんからお花が届いていました。まいさんが言うところの「本物」の方との縁があれよあれよという間に濃くなった1年を反映したような感じでした。10月には昭和とらいあんぐるのライブに真璃子さんがゲスト出演されましたし、来年2月には昭和とらいあんぐるのプロデュースで真璃子さんのソロライブを四谷Doppoで開催することも決まっています。なんだかすごい展開ですが、まいさんが丁寧にカバーを歌ってきたことや、昭和とらいあんぐるのバンドの音の良さがここにきて花開いている感じです。そういえば木元さんの目の前で本人の曲(チェリーガーデン)を歌ってましたが、木元さん絶賛でした。まいさんを推している私としてはちょっと誇らしいですね。ライブは20曲+アンコール2曲のボリュームでしたがあっという間に感じました。ライブの模様はツイキャスプレミア配信で1月7日まで視聴できます。

 番組はワイド番組の中の30分のコーナーだった時代から通算して、来年で15周年だそうです。まいさんからは更なる展開を匂わせる発言もありましたので、ラジオも昭和とらいあんぐるの活動も楽しみにしたいと思います。

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2023年12月19日 (火)

車内検札

 近年、列車に乗っていても車内検札に出会うことがめっきり減りました。新幹線などの長距離列車では昔は必ず「切符を拝見」と車掌が来たものですが、最近は指定席だと座席の発売情報が車掌の端末に転送されていて、売れてない席に座っている人だけに声を掛けるみたいです。自由席はそういう情報はないですが、自動改札機を信用したのか人手不足なのか?最近は回ってきませんね。長距離列車以外でも、私が学生のころは関東の京王電車でよく車内検札に出くわしたものです。特急で停車駅間が長い区間になると回ってきたりしました。で、有効な乗車券を持っていないと「乗り越しです」なんて言ってその場で精算するわけですが、自動改札機が普及する前の時代は悪意のある不正乗車、いわゆるキセル乗車もそれなりにあったと思われ。。。ただ日本の鉄道では車内精算や着駅精算が広く認められていることもあり、車内検札で見つかっても精算で済んでしまうことが殆どだったような。定期券の不正使用で長期にわたりキセルをしていた人がたまに摘発されて罰金を取られたことが新聞記事になったりはしましたが。

 いっぽう海外の鉄道では、車内精算や着駅精算といったシステムがないのが一般的なようです。つまり乗り越しという概念がありません。乗車前に着駅まで有効な乗車券をあらかじめ買っておく必要があります。もし車内検札で有効な乗車券を持っていないと、有無を言わさず罰金を科されるので要注意、なんてガイドに出ていたりします。旅行者で切符の買い方がよく分からなかったとか運賃システムを知らなかったという弁明も利かないそうで、本当に問答無用だそうです。その罰金も日本では運賃の2倍ですが10倍~30倍ぐらいの高額なものだとか。

 なんでこんなことを思ったのかというと、いま巷をにぎわせている国会議員の政治資金をめぐる醜聞が理由。政治資金収支報告書の「不記載」を外部から指摘されると「事務的なミス」だとかいって「報告書の修正」で済ませてしまう姿が、車内検札で乗車券を持ってないのがバレて乗り越しだといって精算する姿に似てるなあと思った次第です。もし不記載で刑事責任を問われるとしても対象はスタッフに過ぎない会計責任者だそうですから、国会議員本人は痛くもかゆくもないのでは。それなら、海外の鉄道のように「不記載がわかった時点で理由を問わず即罰金。金額は不記載額の10倍~30倍」としたほうが抑止効果があるのではないかなと思ったりします。どーですか、国会議員のみなさん。

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2023年12月 8日 (金)

忘れてはならない日

 きょう12月8日は対米英開戦から82年の日でした。上皇さまはかつて皇太子だったときに、日本人が忘れてはならない日として、沖縄慰霊の日、広島原爆忌、長崎原爆忌、終戦記念日の4つを挙げられていましたが、その4つが何に起因するのかといえば12月8日になるわけで、今日もまた忘れてはならない日ではないかと思います。

 今日の東京新聞朝刊は開戦82年の記事が1面トップでしたが、終戦時の鈴木貫太郎首相のお孫さんの言葉を引いて「戦争 終わらせるほうが難しい」と見出しに打ちました。(ウェブで公開されている記事はこちら。ネットでは見出しが異なります) ウクライナやパレスチナの戦争が進行している今、この言葉はより重みを持って受け止めたいです。いっぽうで、日本政府は「戦争できる国づくり」を着々と進めているように見えます。大げさに聞こえるかもしれませんが、特定秘密保護法成立から10年をまとめた東京新聞の記事(こちら)の図版を見ると、その流れがよくわかります。本当にそれでいいのか、この先に何があるのかと、立ち止まって考えたいものです。

 折しも、現在放送中の放送協会の朝の連続テレビ小説「ブギウギ」では、今週ちょうど対米英開戦の日の様子が描かれ、開戦を知った国民の思いのほか明るい描写が話題になっています。それが当時の実相に近いというのですね。そんな時代に戻したくはありません。いずれ描かれることになるでしょうが、エンタメを自由に楽しむことができなくなるのですから。

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2023年12月 5日 (火)

劇団扉座「二代目はクリスチャン」再演を観る

 2日の夜は劇団扉座の公演「扉座版・二代目はクリスチャン」を観てきました。2021年に初演された芝居ですが、再演ではいくつかの変更点がありました。まず会場が演劇の聖地・紀伊國屋ホール。つかこうへい原作の芝居を紀伊國屋でやるというのは演劇人にはとても大きなことなのだろうなと。そして、キャストのうち主役が扉座のベテラン・伴美奈子さんに変りました。今回、扉座主宰の横内謙介さんが今回の再演を「伴美奈子スペシャル」と称して、とにかく見て欲しいと事前にネットで力説していたのですが、伴さん確かに良かったです。

 初演の主役は石田ひかりさんだったわけですが、石田さんはいかにも本来ありえない人がヤクザの女房になってしまった感を前面に出した感じのキャラクターでした。伴さんはキャラクターの味付けを変えてきて、20年の刑期の間に肝が据わったような感じ。とにかくかっこいいのです。方向性が違うのでどちらが良いという話ではないですが、細かな演出の違いもあって「モア・パッション モア・エモーション」というフレーズには合っていたような。伴さんの演技は扉座の公演や今年1月に客演した「ほおずきの家」とかで観ていますが、穏やかで品のある感じの役柄が多かったのです。今作のような強い役柄は新境地みたいな感じに見えましたが、とてもよくはまっていました。すごい役者さんです。

 芝居そのものは再演ですから筋書きはわかって観ていましたが、扉座が(というか横内さんが)そのままやるわけがなく、時事ネタを織り込んでアップデートしていました。こういうのがあるから再演も楽しく観られますね。つかこうへい原作らしい荒唐無稽なストーリーにシリアスな物事の本質を問うようなことも織り交ぜで、笑いあり涙ありの熱量の高い芝居でした。

 私が観た2日夜は千秋楽の前ということで終演後に恒例企画の「ラクイブナイト」つき。山中崇史さん責任進行の余興で、劇団員のクイズ大会などをやることが多いのですが、今回は主役の伴さんとのアフタートークショー。意外にも扉座でアフタートークは初めてなのだとか。伴さんは今作について「大変でした」と語っていましたが、そうでしょうねえ。山中さんからの73の質問に答えていくという企画では、けっこう考え込む質問も多く、誠実というかおっとりというか、芝居とは違う人柄を見ることができて面白かったです。ちょっと長かったですけれどね(微笑)

 公演には扉座研究所の面々もアンサンブルで出演していましたが、年が明けて2月にはその研究所の卒業公演「リボンの騎士2024」があります。こちらも楽しみです。

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