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2023年8月30日 (水)

藤田朋子さん小林綾子さんのユニットが再び

 いささか日が空きましたが、25日の夜は東京・東新宿のライブハウスPetitMOAで藤田朋子さんと小林綾子さんのユニットtoa-toaの第2回公演を観てきました。(第1回のレポはこちら

 今回のサブタイトルは「え?文ちゃんも来るの?って文ちゃんて誰?」という、ドラマ好きでない方には謎な内容。私もわからない(微笑)。文ちゃんとは「渡る世間は鬼ばかり」に板前の文ちゃんで出ていた横田大明さんなのでした。他に出演者は桑山哲也さん。

 1幕はtoa-toaの2人による、書き下ろしの短編朗読劇「4丁目の魚屋まで」と、ゲストの横田さん交えてのレ・ミゼラブルでの劇中歌「民衆の歌」のショートバージョン、そして桑山さんによるアコーディオンの解説と演奏。朗読劇は猫が主人公の物語でしたが小林さんの鳴きまねが上手で、藤田さんが江戸屋猫八さんじゃないかと褒めてました(微笑)。

 2幕はtoa-toaの2人とゲストの横田さんによる長めの朗読劇「少年口伝隊一九四五」。広島の原爆の惨禍を描いた物語でずっしりと重く、しかし8月にやる意味のある朗読劇でした。ちなみに口伝隊とは、社屋が焼けて新聞発行ができなくなった中国新聞社が、軍官の要請により市内を巡回してニュース(といってもほぼ当局の発表もの)を声で伝えるために結成したもの。たった3人ながら光景が見えるような朗読劇。照明もいい仕事をしてました。

 今回もちいさなハコにお客さんがぎっしり。正直言って、もう少し大きなハコならゆったり観られて環境がいいとは思うのですが、この距離感と密着度でやることにtoa-toaは意味を見出しているのかなと感じます。第1回のとき「あの椅子で2時間座るのはきつい」という感想があったことの対応として座り心地のよいクッションを敷いたりとか、なんとかここで続けようという執念めいたものを感じたりします。次回あればまた観たいと思います。

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2023年8月15日 (火)

舞台「隠し砦の三悪人」を観る

 12日は東京・明治座で舞台「隠し砦の三悪人」を観てきました。この舞台の脚本・演出は私が推している劇団扉座の主宰である横内謙介さん。加えて劇団員が多数座組に加わっているので、ふだん商業演劇とは縁遠いのですが、奮発して観た次第。奮発っていうのは、扉座の公演なら2本観られる値段なもので(^^;

 「隠し砦の三悪人」は黒澤明監督の同名の映画を初舞台化した作品とのことですが、私は映画を存じ上げないので、全くの新作として観ました。戦国時代の領主同士の争いに負けた側(秋月家)のわずかに残った家臣と姫が勝った側(山名家)の包囲網をどう突破して支援者の領地に逃げるかといった冒険活劇。もうこれダメじゃないの?と追い込まれた最後の最後に一発逆転が起きてラストを迎えるという、ハラハラどきどきな展開の舞台でした。秋月の侍大将の上川隆也さん、対峙する山名の侍大将の宇梶剛士さん、いかにも義に生きるみたいでかっこよかったです。山名の当主の佐藤アツヒロさんは狂気がにじみ出ていて存在感大。秋月の姫の小林由衣さんは舞台出演が初だそうですがベテラン相手に堂々と渡り合っていました。大がかりな舞台装置、回り舞台や花道をフル活用した演出は普段小劇場しか観てない私には新鮮でした。実は明治座のような「芝居小屋」で芝居を観るのは初めてだったので、おお、すごいなと。

 とはいえ横内さんの脚本ですから扉座テイストなところはあって、金目当てで秋月の供をする農民の風間俊介さんと六角精児さんが笑いを取りに行ったり客席をいじったりと、全般にシリアスな筋の中でほっと一息つけるいいアクセントになっていました。単純な善悪二元論になってないのも扉座テイストかな。山名の当主は暴君めいた姿に描かれてますが、山名の領民に秋月にひどいことをされたと言わせてたりもします。時代劇なのに主要キャストの衣装が現代的(西洋的)な要素が入っているのも扉座っぽいなと思ったら、衣装担当が扉座の公演と同じでした。

 舞台は戦国時代の設定で今とは価値観が違いすぎますが、内容には日本の近現代と呼応するようなところもあります。お家のために命をなげうつことを美徳とするような場面がありましたが、78年前まで「お国のために」「天皇陛下のために」といって同様のことがありました。きょう8月15日は終戦の日ですが、そんな世の中にはしたくないです。「戦う覚悟が必要」とか言ってる政治家がいますが、そういう人に限って戦争に行かないですから。。

 明治座での上演は13日が千秋楽でしたが、このあと8月24日から27日まで、大阪・新歌舞伎座で上演されます。映画を知らなくても大丈夫。舞台の迫力をお楽しみいただけます。

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2023年8月14日 (月)

ネタにするのもいいけれど

 12日に放送された日本テレビ系「ダウンタウン vs Z世代 ヤバイ昭和あり?なし?」という番組。新聞のラテ欄に「昭和歌謡ヤバい歌詞アイドル歌う三角関係」の文字があったので、嫌な予感がして録画を仕掛けておき確認したところ、やっぱり河合奈保子さんの「けんかをやめて」が取り上げられていました。

 この手の番組で歌詞の内容から「けんかをやめて」が取り上げられることはよくあることなので今さらどうということもないのですが、毎回どうにもモヤモヤするのは、まるで歌手が矢面に立たされているような感じがしてならないところ。つまり曲名と歌手名は紹介されるのに、その詞を誰が書いたかは紹介されないのです。今回の番組でも複数の曲が「ヤバイ歌詞」として取り上げられていましたが、元の資料映像にテロップが入っていたごく少数を除き、作詞者はスルーでした。確かにその「ヤバイ歌詞」を歌ったのは歌手に違いはないですが、書いたのは作詞者なんですから、少なくとも番組では作詞者は明示して欲しいと思います。さらにどういう思いでその詞を書いたのか作詞者に取材をしてもらえれば、面白い話も聞けそうな気がするのですが。。。そういうひと手間はかけずに、ただネタとして消費するだけになっているのは少々残念な気がします。

 まあ今回の番組では歌詞をフリップ等で紹介するのではなく本人の歌唱映像で紹介していたので、結果として奈保子さんのVが比較的長めに出たのは良かったかな。。。それと、出演者のいとうあさこさんがワイプの中で「これも奈保子ちゃんだから聴けるのよ」と的確なコメントをしていたのは良かったです。なお「けんかをやめて」の歌詞がヤバイと思う方には同じ竹内まりやさん作詞の「Invitation」をお勧めします。

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2023年8月 9日 (水)

8月9日

 きょう8月9日は長崎原爆忌でした。

 台風の接近の影響で、長崎の式典は屋内の会場に変更し縮小しての開催となったそうです。こんな時代だからこそ、被爆地から非核の声を大きく発信することの重要性は増していると思いますが、自然が相手ですから致し方ないことです。台風の接近は人間にはどうしようもない。でも核の惨禍は人間が防げるものであると。原爆は空から降ってきたものではなく、人間が落としたものである、ということを再確認したいと思います。

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2023年8月 6日 (日)

8月6日

 きょう8月6日は広島原爆忌でした。

 東京新聞には「ヒロシマから始めよう 原爆忌に考える」という社説が載りました。為政者は被爆の実相に近づく努力を続けてほしいと訴えています。記事には私が知らなかったこともありました。ぜひ読んでいただきたいと思います。いっぽうで、いちばん実相を知っているのは実はアメリカなんじゃないかと思ったりもします。終戦直後に詳細な現地調査を行い、比治山のABCCで被爆者をろくに治療せずに経過観察をしたのですから。

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2023年8月 4日 (金)

藤田朋子さんのバースデーライブ

 きのう8月3日は藤田朋子さんのバースデーでした。おめでとうございます。そのバースデー当日に、藤田さんのシリーズライブ「chanter! et canter! 36」があり、観てきました。タイトル上にはありませんが事実上のバースデーライブ。 場所はいつもの東京・南青山MANDALA。サポートミュージシャンもいつもの桑山哲也さん(Acc)と黒木千波留さん(p)。

 ライブはいつものように二部構成。一部は藤田さんにしては珍しく、ほぼ日本語の歌唱。前回のライブに事務所のお偉いさんがお見えになったそうで、「楽しかったけど長い」とか「日本語の歌を増やして」などのダメ出しがあったとか。まあ気持ちはわからなくはないですが、このシリーズライブは事務所のマネジメント外の活動だといいますから、ご本人がやりたいようにやるのが楽しさなのではと思ったりもします♪

 二部は一部でセーブしていた英語詞の歌も増やしつつ(微笑)、恒例のお誕生日コーナー。これはライブ当日または直近の日がバースデーのお客さんを祝っちゃおうというコーナーですが、もちろん藤田さんのバースデーでもありますので別途バースデーセレモニーも。聞けば河合奈保子さんの2歳下だそうですが、かわいらしいですネ。

 曲は初めて聴く曲(初めて歌った?)が2曲あったり、最近レパートリーを増やしているというシャンソンが多めだったりして、ちょっと新鮮な感じ。もちろんおなじみのオリジナル曲やミュージカルナンバーも取り交ぜて、楽しいひとときでした。どんな曲もドラマチックに歌い上げるのはさすが役者さん。「長い」の指摘を受けてかトークは少々控えめでしたが、夫婦漫談も楽しかったです。桑山さんのネタの突っ込み方はすばらしいですね。

 そんな楽しいライブが配信アーカイブで楽しめます。視聴はこちらからどうぞ。8月9日までですのでお早めに。

 そうそう、このライブは静止画のみ撮影可だったので載せましょう。

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 藤田さんと桑山さんが夫婦漫談を展開中。それをピアノの前に座ってじっと見ている黒木さんという図です。動と静のコントラスト。

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