« タワレコも遅ればせながら | トップページ | 発売まであと1週間! »

2020年12月14日 (月)

劇団扉座の「ドラマチック・リーディング」を聴く?

 劇団扉座が12月5日から13日まで「10Knocks ~その扉を叩き続けろ~」という公演をを新宿・紀伊國屋ホール上演しました。これまでに上演してきた作品の中から10作を選んで「ドラマチック・リーディング」により日替わりで上演するというもので「扉座40周年記念☆withコロナ緊急前倒し企画」という肩書がついてます。緊急前倒しというのは、もともと予定していた企画を前倒ししたという意ではなく、扉座の創立が1982年なので「40周年記念」を前倒しにした、ということだそうで。演劇界も新型コロナの大きな影響を受けていますが、そんななかで出来ることは何かを考えた結果、生まれた企画とのこと。

 ドラマチック・リーディングとは何だろう?と思いつつ、私は12日の公演に行きました。この日は昼夜2公演でしたので、両方とも。いままでクラシックフェス「ラ・フォル・ジュルネTOKYO」でコンサートのハシゴはしていますが、演劇のハシゴは初めて。

 で、リーディングという言葉からは、マイクの前で役者さんが台本を繰りながらセリフを言う放送劇(ラジオドラマ)をイメージしてたのですが、全く違いました。確かに役者さんは台本を手にしていて、状況説明(ト書き)の語りもあるのですが、ステージにセットが組んであって、衣装も着けていて、それになにより役者が動く動く。進行に応じて立ち位置(座り位置)を変え、場面によっては台本を離して演技といっていいパフォーマンスを繰り出し、照明効果もある。感覚としてはかなり演劇に近いもので、目をつぶって耳だけの世界に浸るか、なんてことは全くできず、ステージにくぎ付けに。これはもう聴くではなく観るです。

 12日の昼公演は「愚者には見えないラ・マンチャの王様の裸」。
 これは「裸の王様」をモチーフの一つにしたもの。目に見えるものだけが真実なのか、見えないものに真実はないのかということを問いかけるような物語。重層的な筋書きで、人間の醜さ、弱さをガツンと描いていて、重いと言えば重い。それでも希望を感じさせる終わり方だったのは扉座らしいなと。岡森諦さんと有馬自由さんの絶妙な掛け合い、とぼけた味を出した客演の菊池均也さん、良かったですねえ。客演の林田尚親さんのパントマイムも絶品でした。客演の七味まゆ味さんは「美しいものにトゲがある」という感じでちょっと怖かったな(←あくまで役の話です)

 夜公演は「アゲイン-怪人二十面相の優しい夜」
 これはそのものずばり怪人二十面相がモチーフで、昼とは対照的にエンタメに徹した内容。老いぼれてしまった怪人二十面相を元気にするため、手下が元・少年探偵団を拉致してきて対決させようという(笑)。上演中に笑いと拍手が何度も起きていました。怪人二十面相役の山中崇史さん、かっこよかったですね。対峙する明智小五郎役の三浦修平さんも若手ながらかっこいい。この二人はほとんど動いてましたね。そしてコミカルに動きまわっていた小林少年役の鈴木利典さんに場内沸いてました。この作品はリーディングというよりはほぼ演劇でしたね。

 演劇の力、そして扉座の底力を感じた一日でした。そして扉座観劇歴9年の私にとっては、それ以前の作品にこういった形でも触れることができたのは嬉しかったです。演劇人が気兼ねなく演じられる日が早く戻りますように。

|

« タワレコも遅ればせながら | トップページ | 発売まであと1週間! »

演劇」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« タワレコも遅ればせながら | トップページ | 発売まであと1週間! »