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2020年9月12日 (土)

米軍放送の75年

 きょう9月12日で、米軍放送のAFNが開局75周年なんだそうです。先週、東京新聞が記事を出しています

 太平洋戦争の敗戦後すぐ、占領軍が日本放送協会の施設を接収して始まったいわゆる進駐軍放送は、記事にもあるように日本の音楽文化に大きな影響を与えたことは間違いありません。戦争中、ラジオから流れる音楽は軍歌、戦時歌謡と同盟国のドイツのクラシック音楽ぐらい。そこに進駐軍放送がジャズを流し始めたことで、「ジャズ屋」と言われるミュージシャンが生まれ、そうした人たちの生み出す音楽が戦後の歌謡シーンを彩っていくわけで。

 この進駐軍放送のことを、当時聴いていたミュージシャンはWVTRと表現することがよくあります。これは放送局のコールサイン。内幸町にあった放送会館の玄関にJOAKと並んでWVTRが掲げられていた写真が残っています。アマチュア無線家などはすぐにピンとくると思いますが、このWで始まるコールサインはアメリカの無線局に対してアメリカの政府が発給するもの。電波が「占領」されたようなものです。

 そして驚くべきことに、75年たった今も、AFNは日本政府(総務省)の免許を持たずに放送を続けています。ですから日本のコールサインがありませんし、総務省の無線局のデータベースにも存在しません。公共の財産とされる電波を利用するには、電波法により総務大臣から免許を得なければなりませんが(無線LANや特定小電力トランシーバーなど例外はあります)、AFNはその電波法の「枠外」になっている。こんなところでいまだに占領状態が続いていることには、言いようのないもやもや感を感じます。

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