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2018年7月31日 (火)

日本最古の路面電車?

 私は朝の目覚まし代わりにタイマー付きのラジオを使っています。7時少し前にラジオがONになるようにしてあって、NHKラジオ第一の「マイあさラジオ」を流しています。ちょうど「今日は何の日」のコーナーぐらいなのですが、きょう7月31日の放送で「1961年7月31日・日本最古の路面電車が廃止された日」と紹介されてました。寝ぼけた頭で聴いていて、ええ?日本最古?
 京都市電北野線(堀川線とも呼称。廃止時の系統番号は10番)の廃止された日のことを指しているのですが、歴史的事実からすると、いささか正確性を欠いた表現です。

 かなり前に紹介しましたが、日本最初の電気鉄道として開業したのは民営の京都電気鉄道(京電)の京都駅-伏見油掛、後の伏見線でした。これを皮切りに京電は北野線を始め市内各所に路線を延ばしていきましたが、京都市が都市計画による道路拡築とセットで電鉄事業を開始して京電と競合するようになり、最終的には市電が京電を買収して一本化します。つまり日本最古の路面電車は市電北野線ではなく市電伏見線なのです。その伏見線は北野線廃止の9年後、1970年に廃止されました。

 ではなぜ北野線を日本最古としたのか・・・おそらく車両のことなのでしょう。
 京電は国鉄/JR在来線と同じでレール幅が狭軌でしたが、市電は京阪電車や新幹線と同じ標準軌でした。市電は京電を買収したあと、市電とルートが近接する路線を廃止したり、残すルートはレール幅を市電と同じに改築したりしましたが、北野線だけは「大人の事情」で狭軌のまま残されてしまいました。この結果、伏見線には他の市電路線と共通の車両が順次走るようになりましたが、北野線は京電から引き継いだ車両が廃止まで使われ続けることになりました。小型の木造車両で運転台はドアもなく吹きさらしという浮世離れしたスタイルが、車両としては「日本最古」であったということなんでしょう。でも車両は「廃止」とは表現しないですものね。

 この、北野線の車両が今でも残っています。有名なところでは博物館明治村(愛知県)や梅小路公園(京都市)での動態保存車がありますが、実はこれ、北野線廃止に際して京電開業当時のスタイルに復元したもの。運転台に窓すらないタイプで、流石にこのスタイルのままで1961年まで走っていた訳ではありません。(しかも梅小路のものはバッテリー駆動に改造しちまって全くもう・・・苦笑)。
 実際に長年市民の足として走っていた車両はどんなだったかというと、平安神宮の神苑に静態保存されています(ここで見られます)。あとは、京都市中心部では御池通河原町東入ルの京都カトリック信愛幼稚に置いてあったりします。烏丸五条上ルの北阪ビルディング内にも保存車があると聞いたことがありますが、実見したことが無く。。。最後の姿で動態保存されているものがないのは残念なことです。

 まあそんなことで、いちいち気にするなよという声も多いかと思いますが(笑)、やはり一番とか最古とかの表現を使うときは気を遣って欲しいなあと思います。個人的にね。

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