熱狂の日2014備忘録(2)
私が推している東京国際フォーラムのクラシックフェス「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン熱狂の日音楽祭」、2014年の備忘録の続きです。
■公演214(5月4日)
ウラル・フィルハーモニー管弦楽団によるドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」。夕方になると防災無線から流れてくるような(笑)あの有名な曲です。タタルスタン響のように濃い演奏だったような感じがしましたが、力強い演奏はロシア系のオケの特徴なんでしょうかね?(根拠なし)
■公演344(5月5日)
トーマス・エンコ・トリオによるジャズコンサート。今年の裏テーマがアメリカで、ガーシュウィンつながりでジャズも取り上げているのですが、敢えてアメリカではなくフランスの演奏家を呼んでくるところがラ・フォル・ジュルネらしさ(笑)。内容は正真正銘ジャズコンサート。ピアノ、コントラバス、パーカッションのトリオによるモダンジャズで場内大いに盛り上がりました。カーテンコールでトーマス・エンコがスマホを取り出して客席を写真撮影していましたが、なんともお茶目(微笑)
■公演345(5月5日)
小曽根真feat.No Name Horsesによる「ラプソディ・イン・ブルー」ほかガーシュウィンの楽曲の演奏。ビッグバンドのジャズライブで、小曽根さんやりたい放題(褒め言葉です)。ラプソディ・イン・ブルーはカデンツァ入れまくりのソロ回しありので、そのうちなんの曲だったか忘れてしまいそうになるほど。でも所々元に戻ってきて、最後もしっかり締めてましたが。かなりぶっ飛んだアレンジでしたが小曽根さんいわく「ガーシュウィンがもしビックバンドを持っていたらこう書きたかったんじゃないか」と。
実はこのあとの346も小曽根真feat.No Name Horsesの公演で、1部・2部というか前半・後半みたいな位置づけだったのですが、ツイッター情報によると演目は345と全く同じだったそうで・・・アレンジや演奏順は違ったそうですが。それなら345をもっとクラシック寄りにして、346で思いっきりジャズにしたほうが振り幅が楽しめたのではと思ったりします。
■公演316(5月5日)
ラ・フォル・ジュルネのファイナルコンサート。オケはシンフォニア・ヴァルソヴィア。
まずは萩原麻未(pf)をソリストに迎えてラヴェルの「ピアノ協奏曲ト長調」。いかにもラヴェルっぽいきらびやかな音が心地よい曲でした。萩原さんの熱演に拍手。
続いてオケのみでラヴェルの「ボレロ」。この曲、同じ旋律をひたすら繰り返すわけですが何故か気持ちが高揚して盛り上がります。
そして最後に登場したソリストは、昨年旋風を巻き起こしたあの方、カスタネットのルセロ・テナ。まずは予定プログラムどおりビベスの「ドニャ・フランシスキータよりファンタンゴ」、ヒメネス「ルイス・アロンソの結婚式より間奏曲」。テナさんのカスタネットは本当にすごい。超絶技巧のその音はオケの演奏と対等以上の存在感!当然のことながら客席大拍手でアンコールにファリャの「はかない人生より舞曲」。さらに大拍手は続きカスタネットソロでアンコール。鳴り止まぬ拍手とスタオベにオケが袖に引き上げる中ふたたび登場してアンコールに応え、最後には芸術監督のルネ・マルタンとKAJIMOTOの梶本社長をステージに引っ張り出し、カスタネットでコントを披露と、テナさん大サービス。終演予定時刻を30分以上過ぎてお開きとなりました。
昨年のファイナルコンサートの熱狂ぶりと比べると今年はそこまでではなかったように感じるのですが、それでも場内総立ちですから十分過ぎるほどの盛り上がりでした。
というわけでだいぶ時間が過ぎましたがこれはと思う公演を振り返ってみました。記念すべき第10回のラ・フォル・ジュルネも大いに楽しむことができました。予告では来月になると来年のテーマが発表されるらしいのですが、さてどうなるか。今までにない新機軸が出てくるかもしれないので楽しみです。
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