熱狂の日2013備忘録(2)
ということで引き続きラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭です。
2013年のラ・フォル・ジュルネが大いに盛り上がったうえで大きな役割を担ったのは、私はラムルー管弦楽団と指揮のフェイサル・カルイさんだと感じています。
ラムルー管はシンフォニア・ヴァルソヴィアとともにホールA公演の主力オーケストラでしたが、なんというかもう、お客さんに楽しんでもらおうという感じがとても伝わってくる楽団。まあ、知名度のある曲を多く演奏したということもありますが、加えてアンコールの入れ方・盛り上げ方がもう、すばらしくて。
私が見たなかでは公演114でカルメン前奏曲、公演116では天国と地獄がアンコールでしたが・・・っていうか、ラ・フォル・ジュルネでは短時間の公演が同時多発進行しているのでそもそもアンコール自体があまりないのですが・・・時間が押しているなかアンコールを入れてきて、しかも指揮のカルイさんが客席に手拍子を煽る煽る!ちゃんと客席に向かってジェスチャーで「ここは大きく」「ここは静かに」など指揮して客席がそれについていくのですね。天国と地獄では単純なリズムの手拍子ではないものも要求されてついていくのが大変だったりしましたが(微笑)そいういうキャッチボールも含めてとても楽しかったです。こんな「視聴者参加型」のクラシックコンサートは私初めて!
アンコールといえば公演215では佐渡裕さんがサプライズ登場してラムルー管を振りましたが、このことはまた別に。。。
まあそんなわけで、公演316のファイナルコンサートの客席には、すでに初日・中日でラムルー管はアンコールで盛り上がるということを体験している人が少なからずいたはずです(私がそのひとり・笑)。で、きっとあの時ホールには「盛り上がりたい気分」が充満していたのではないかなと。そこに火をつけたのが、ソリストのファニー・クラマジランさん(vl)、カニサレスさん(g)、そしてカスタネットのルセロ・テナさんではなかったかと。
そういう流れがあったので、ファイナルコンサートのアンコールでカルメン前奏曲が出るとカルイさんに煽られることなく手拍子が出ました。しかし、このときテナさんもカスタネットで入っていたので、気づいた客席はカスタネットがちゃんと聞こえるように手拍子はすぐに止みました。そういう状況も踏まえてか、カルイさんは再度カルメンをやり、こんどは手拍子を煽ったのです。これは客席の「盛り上がりたい気分」を汲み取っての対応だったのではないかと。素敵すぎます。
素敵といえばカルイさんの指揮ぶりも素敵でして。手首は大きく振っているのに指揮棒の先はあまり揺れてない。分かります?なんとも優雅な感じ。それとアンコールに立つときがなんともかっこいい。普通は指揮台に立って、構えて、それからおもむろに振るのですが、手拍子が続くなか軽やかに台に上って一拍もおかずにいきなり振りだすのです。で、手拍子が軌道にのったらもう指揮台を降りて袖に引いて一緒に手拍子してたりする(微笑)
ラムルー管は佐渡さんが長く首席指揮者を務め日本とは縁があるにも関わらず今回が初来日だったそうですが、また来て欲しいオーケストラです。祝祭感を前面に出したラ・フォル・ジュルネにはぴったりです。呼んできたルネ・マルタンさんにも拍手!
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