熱狂の日2012を振り返る
熱狂の日音楽祭2012、3日間の祝祭が終わって個人的にはちょっと脱力状態ですが、特に印象に残った公演の感想などを。
■No.141
シュニトケ:モーツ-アルト・ア・ラ・ハイドン
プロコフェエフ:「ピーターと狼」
これは「ピーターと狼」が指揮者・井上道義のナレーション付きという触れ込みにひかれて取ったのですが、聴いてビックリ見てビックリ。マエストロ井上はナレーションをはるかに越え、舞台を動き回り、時に客席に飛び降り、まるで一人芝居を演じているかのような感じの大熱演。加えてナレーションにはギャグや駄洒落もちりばめられていて、公演中に笑いが。最後には自分で飼っているというアヒルまで飛び出して客席大喝采。
はじめにやったモーツ-アルト・ア・ラ・ハイドンも、オケメンと掛け合いの演技がたっぷりで大いに笑えました。
■No.112
モソロフ:「鉄工場」
ストラヴィンスキー:春の祭典
春の祭典が有名ですが、私はむしろ鉄工場の印象が強く残りました。まさに製鉄所にいるかのような音、演奏にびっくり。読響を下野竜也さんが振りましたが、この方の指揮ぶりは熱かったですね。本当に汗かいてましたが(笑)
■No.185
ストラヴィンスキー:春の祭典(2台ピアノ版)
これは小曽根真さんと児玉桃さんの競演という注目のプログラム。実に迫力のある演奏でした。小曽根さんが本来の譜面に何か書き足したそうなのですが、素人の私にはどこが書き足した部分なのか分からず(苦笑)
そして、アンコールに応えて小曽根さんのオリジナル「REBORN」が演奏されたのですが、これも小曽根さんと桃さんの競演。ってことで、桃さんのジャジーな演奏という大変レアなものも聴けました。
■No.314
ラフマニノフ:晩祷
ラフマニノフ:「鐘」
これは合唱メインのプログラム。初日終了後、合唱団の「カペラ・サンクトベテルブルグ」が良かったという感想をネットで多く見かけたので取ってみましたが、評判どおり。この人数でこれだけの迫力ある声が出るのかとびっくりしました。
これまで個人的に合唱曲というのは食わず嫌いというか、避けていたところがありまして。。。どうしても宗教色が強いものが多いので。でも今回、合唱曲への印象が変わりました。
■No.316
チャイコフスキー:イタリア奇想曲
ボロディン:だったん人の踊り
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
今年の熱狂の日を締めくくる最終公演でした。しょっぱなからオケが熱い演奏のように聞こえたのは気のせいかしら。。。だったん人の踊りはカペラサンクトペテルブルグの合唱付きで。そしてラフマニノフの2番のピアノはこの人、ポリス・ベレゾフスキーさん。見た目大柄ながらも力強さだけでなく繊細さももち、超絶テクニックの演奏をさらっとやってのけるこの方、まさに大熱演。
演奏後はスタンディングオベーションもちらちらあり、満場の拍手とともにうなりのような声援が。そしてアンコールでラフマニノフ2番の最後のほうを少し。アンコール後はスタンディング多数(私は2Fですが、1Fは総立ち状態だったらしい)で、たいへん高揚した気分で会場を後にしました。
そんなわけで祝祭の3日間が終わって、また普通の生活に戻すのがちょっと大変な感じです(微笑)。来年も楽しみにしてます。
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