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2010年12月 4日 (土)

都営地下鉄開業50周年に思う

 今から50年前のきょう、1960年12月4日は東京都営地下鉄1号線(浅草線)の第1期区間である押上・浅草橋間が開業した日です。馬込の車両工場では記念イベントが行われていますね。
 ということで都営地下鉄開業50周年なのですが、これは言い換えると「東京の地下鉄が2元運営になって50年」ということになります。
 いま石原都知事と猪瀬副知事が「乗客の利便のため都営地下鉄と東京メトロの経営統合を」ということを盛んに主張して協議の場を作ったりしてますが、東京メトロは経営統合にあまり乗り気ではありません。それを石原君と猪瀬君が非難するという構図になってますが、いかにも東京メトロを悪者扱いするかのようなその態度ははっきりいっていただけません。
 もちろん、乗客の利便を考えればメトロと都営の統合という方向性は望ましいことで、反対する理由はありません。でもね、「歴史認識」を踏まえればそう簡単に話しが進むものではないことは素人でも分かります。なぜなら東京の地下鉄が2元運営になった原因を作ったのは、いま経営統合を叫んでいる東京都自身だからです。
 もともと東京の地下鉄は1941年、帝都高速度交通営団(営団地下鉄)の設立によって一元化されていたのです。このとき、すでに地下鉄を経営していた東京地下鉄道(浅草・新橋間)、東京高速鉄道(新橋・渋谷間)だけでなく、東京市や私鉄の持っていた地下鉄路線免許(ただし未開業)もすべて営団地下鉄へ糾合されました。
 それを戦後になって「やっぱりオレにも地下鉄を作らせろ」といって割り込んできたのが東京都交通局で、紆余曲折のすえ開業したのが都営地下鉄なのです。
 つまり、乗客の利便性を大義名分にして地下鉄の経営統合を言うなら、東京都は高飛車な態度は取れないはずで、まず石原君と猪瀬君が頭を下げるべきなのです。まあ石原君は選挙以外で頭を下げるような人物ではないので無理でしょうが。(苦笑)

 ついでに言えば、少し前に猪瀬君が「幻の新橋駅ホーム」を見学して「過去にも乗客の利便を考えて直通運転を始めた歴史がある。いまやれないわけがない」とご満悦だったようですが、これも歴史認識が不足していると言わざるを得ないですね。先に開業していた東京地下鉄道に、後発の東京高速鉄道が新橋駅で直通乗り入れを申し入れたものの拒否され、今の新橋駅のすぐそばに別のホームを作って開業したが、その後直通運転が開始され不要になった・・・というのが幻の新橋駅ホームですが、直通運転が実現したのは東京高速鉄道が東京地下鉄道の株を買い占めて創業者を追い出し経営権を乗っ取ったから。両者話し合いの結果ではなく金の力でねじ伏せたのです。
 そのことをかんがみれば、幻の新橋駅ホームの故事を賛美するなら東京都が東京メトロを買収したらどうなのよ?となります。実際、営団地下鉄の民営化は一元化の千載一遇のチャンスだったはずです。そもそも営団地下鉄は国(国鉄)と東京都の出資であり、民営化後も東京都は大株主なんですから。

 石原君も猪瀬君も元は作家で、文献調査とかはお手の物かと思ってたのですが、もっと勉強してほしいものです。というか、都合の悪いことは知っていても知らんふりなのかも。。。

 ちなみに、大都市の地下鉄が2元経営になっている事例としてフランスの首都パリがあります。パリ交通営団のMETROとフランス国鉄のRERですが、運賃については共通制になっていて1枚の切符で相互に乗り換えでき、割高な運賃になることはありません。これで充分なんじゃないですかね。東京メトロがこの「共通運賃制」の導入を逆提案したところ、猪瀬君が「経営統合が前提」として断ったそうですが。。。まったくどこを向いているんだか(苦笑)

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