富山のトラム3兄弟に乗る
8月21日は立山山麓音楽祭を観てきたわけですが、翌日は富山中心部のトラム3兄弟(勝手に命名)を実況検分してみました。富山といえば森市長の「コンパクトシティ」構想に基づき、今や日本一路面電車・ライトレールの進んだ街になってます。(規模だけなら広島ですが・・・)
■ポートラム(富山ライトレール)
まずはJR富山港線を転換して2006年に開業した富山ライトレールから。さすがに開業当初のフィーバーはなくなりましたが、地元の足として定着している様子が見て取れました。休日の昼で椅子が一杯、立ち客がちらほらといった感じです。
富山駅北電停にて。停留場の屋根に「アテンダント開始」と出ていますが、ワンマン運転の電車に女性の案内係の添乗を始めたとのこと。1時間に1本程度だそうですが、私が乗ったポートラムは偶然アテンダントが乗務した便でした。
こうしてみると、町並みもヨーロピアンに見えてきます。ここが富山駅の北口であることを忘れそうになります。
■セントラム(富山地鉄市内環状線)
これが大ニュースでしてね、昨年12月になんと路線新設。いま日本でもっとも新しい路面電車線はここです。もともと地鉄市内線は環状線を持っていて、それが廃止になっていたのですが、公設民営を導入し、ルートを少し変え単線で線路を敷いて環状線にしています。狙いは国際会議場や大手モール周辺の活性化とのこと。
ベタですが、国際会議場電停にて富山城をバックに。撮影ポイントなので私の前にも1人写り込んでますね(笑)。
セントラムの車両は、ポートラムと同じもの。したがって、超低床ステップレス車であり、乗り降りは非常に楽チンになっています。休日の昼で椅子がほぼ埋まるぐらいの乗車でした。私が行ったときは近くの施設でコスプレのイベントがあったみたいで、通りにもそれなりに人が出てました。露天も並んでましたがアノ暑さはこたえたのではと。
市内中心部・西町交差点を北へ折れ、既存線へ合流しようとするセントラムです。左の白い囲いのある建物は、北陸の有力百貨店である大和富山の抜け殻。大和は1つ前の電停の目の前にあるグランドプラザへ移転していますが、跡地利用が決まらないのかしら。。。
■サントラム
これは路線新設ではなく、既存の地鉄市内線の新車両に付けられた愛称。ポートラム、セントラムで新しい超低床ステップレス車を知ってしまうと、やはり既存路線にも新車が欲しくなるものですよね。
南富山駅前にて。この車両はポートラム、セントラムの2車体連接ではなく、3車体連接の全く違うタイプですね。
車内はこんな感じ。写真ではわかりにくいですが、床は完全フラットではなく、車輪の部分が少し持ち上がっています。この車両、ポートラム、セントラムや、広島のグリーンムーバーmaxなどと違い独立車輪の特殊台車を使わず、車軸があるためその部分は少し床が高いとのこと。でも充分合格点ではと思います。動きは実にきびきびしていて、乗り心地も上々。もちろん静粛な走りで、こういう車両が普及すれば印象が変わるだろうなと思います。今のところ1両のみなのと、1系統のみの運転で大学前方面へは行かないのが残念。
ということで富山のライトレール・路面電車に乗ってきましたが、この4年の間に2つの路線新設を実現してしまった森市長の手腕は素晴らしいの一語につきます。もちろんそれなりの財政負担はありますが、ちゃんと利用されて定着してますからね。造りっぱなしで活用されないような公共施設とは違います。JR富山駅が高架化された暁には、ポートラムと地鉄市内線との連結も予定されているということで、当分目が離せません。
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