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2010年1月17日 (日)

平穏であることの幸せ

 また、この日がめぐってきました。阪神淡路大震災から15年。今年は「節目」の年ということもあってか、ラジオ・テレビでの関連番組が多かったように思います。しかし、テレビニュースで家族を亡くされた方へのインタビューが出ていたのを見て、家族や親しい人を失った方にとっては節目なんて関係ないんだと改めて思いました。ハードウェアとしての街は復興したけど、心の部分は。。。

 さて、前の記事で紹介していたフジ系の「神戸新聞の7日間」ですが、放送時間帯は尾崎亜美セッションメンバーとの新年会に出ていたのでオンタイムでは視聴せず、録画しておいたものを今日、見ました。
 原作本「神戸新聞の100日」が大筋で忠実にドラマ化されていました。細かい違いや抜けたエピソードは結構ありましたが、本に書いてある会話のやりとりがキーワード的にそのままドラマのセリフになってました。そして何より、実際に神戸の記者が撮った写真や関係者のインタビューが随所に挿入されていたことがドラマに厚みを加えていました。原作本では、新聞を出すことと紙面復旧(新聞制作コンピュータ再建)の苦闘の比重が重かったのですが、ドラマでは記者の葛藤の比重が大きくなっていて、それが被災者の心情を描くことになり、新聞社が舞台ではありますが普遍的な「震災を伝える」ドラマになっていたと思います。この記者の葛藤の部分がなければ、単に「プロジェクトX」的なものになっていたでしょう。(とはいえ、当日夕刊が出るまでのエピソードはもう少し細かく描いてもよかったのでは・・・)
 それにしても、重かった。ほぼ2時間、泣きそうになりながら見ていました。紙面も時間も足りなくて、載せることが出来なかったであろう写真がたくさん出てきましたが、一つ一つが重かった。さらに、有名な社説「被災者になって分かったこと」。改めて見て(読んで)、あなたは震災のことを分かっているのかと問われているような気がしました。重かったですが、終盤、紙面を被災者を元気付ける内容へ転換していく姿が描かれており、これで救われたように思います。どんなに辛いことがあっても希望を捨てずに生きていこう、そんなメッセージだったように思います。
 ところで、このドラマの主演格は写真部の三津山記者役の櫻井翔さんでした。いわゆる「ジャニタレ」を起用することについて、実は内心どうなのかなあという思いを持っていました。でも、今日ブログをさくっと検索したら、「神戸新聞」でヒットする記事のなんと多いこと。その中には「翔くんが出ていたから見た」というような記事も数多くありました。震災に特別の関心がなくても配役にひかれて放送を見た人が多数いたことになり、震災を伝えるために制作されたという目的からすれば、櫻井さんの起用は正解だったと思いなおしました。あとは、ジャニーズ事務所が再放送や二次利用に厳しい制限を掛けないことを祈ります。せっかく「伝える」ために作られた番組なのですから。

 戦争は人間の叡智で回避できる(はずだ)けど、地震は避けられない。阪神淡路のあとも、国内では能登、中越、中越沖など大地震がありました。海外でも、台湾、中国四川・・・そしていま、ハイチの大震災で大変なことになっています。決して画面の中だけでの出来事では済まないときが来るかもしれないということを今一度、胸に刻みたいと思います。そして、日々の暮らしが平凡であっても平穏であることの幸せをかみしめたいと思います。


当時の社説「被災者になって分かったこと」が神戸新聞の震災15年ブログに掲載されています。
期間限定ですが、こちらでどうぞ。

また神戸新聞のHPではきょうの号外がPDFで見られます。

 * * * *

 ドラマを見て思い出したことがあります。
 私は震災の年の7月、神戸の街を歩きました。確か、京都の祇園祭・山鉾巡行を見てから神戸に移動したので、7月17日だったはずです。その夜は三宮のホテルに泊まって翌日も歩いたので、実質1日以上神戸にいたと思います。瓦礫はだいぶ撤去されてましたがまだ爪あとが随所に残っている時期でした。須磨、長田、三宮、北野などを見て回りました。でも、写真は一枚もありません。当然カメラは持っていましたが、地元の人の気分を害するのではないかと思い、写真を撮る気になれなかったのです。。。

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