今こそ公共交通復権の好機!
石油価格の高騰が各方面に影響を与えていて、家計直撃とか言われていますが、最近の新聞では、道路の交通量やコインパーキングの利用率が下がったというような報道がされています。ガソリン価格の高騰でクルマの利用が手控えられているのでは、ということですが・・・。
もっと直接的なデータもあります。広島県警のことし3月から6月の調査では、ガソリン価格と交通量の相関を調べたところ、価格上昇に応じて道路交通量が減っているというのです。その一方で、広島市街地をカバーする広島電鉄の利用者は前年比で増加しており、渋滞の緩和でバスも定時発着が出来ているとのこと。
出典:路面電車を考える館 路面電車ニュース7/16
なかなか興味深いデータです。地球環境にやさしい公共交通の利用を呼びかける運動はこれまでもあって、それを頭では理解していても、これまで「環境」を考えて公共交通を利用しようなんて人は、残念ながらいなかった。。。ところがガソリンが上ったら行動が変わったのです。やはり人は環境ではなくお金なんですね(苦笑)。
これは、公共交通復権の好機だと思うのですよ。残念ながら、現在の日本の公共交通は、クルマに対して価格競争力が乏しかった・・・。それは、交通事業者が公営・私企業問わず基本的に独立採算を求められ、設備コストも固定資産税も自己負担しなければならないのに対して、道路のほうは国や自治体が手厚く整備していることに根本的原因があります。しかしガソリン高騰で、はからずも価格競争力が出てきた(笑)。
さてこれから日本はどうしましょうか。そういえば、ことし4月のガソリン税議論のとき、政府与党は引き下げ反対の根拠のひとつとして「ガソリン税を下げることは消費が増える一因になり地球環境の面からも好ましくない」という環境理論を持ち出してきました。であるならば、今のガソリン価格が下がる局面になったとき、下がった分をガソリン税として上乗せするってのはどうですかね。そしてその分を公共交通の運営・整備に回すというのは。乱暴かもしれませんが、ガソリン消費が抑えられ、渋滞が減り、公共交通が便利になるという一石三鳥の名(迷)案かと思いますが。。
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