熱狂の日・備忘録(3)
まだまだ行きます、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2007の備忘録の続きを。
今回は5月4日に観た公演から。
◆19:45~ ホールC (#347)
バルトーク:2台のピアノと打楽器のためのソナタ
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「結婚」
この公演はハプニングがありまして。開演前にこんなアナウンスが出たんです。
「出演者より衣装について説明させていただきます。アクシデントがあり、公演用の衣装が届いておりません。衣装は現在、ロンドン空港にあります。今日の衣装は急遽、準備したものです。軽装ですがご了承ください」
客席からは暖かい拍手が。
1曲目のバルトークは、ピアノと打楽器だけという珍しい編成。楽曲はクラシックというよりは、ニューエイジの趣たっぷりで、実に熱い演奏。特に打楽器がノリノリ。演奏はムジーク・ファブリーク。
2曲目のストラヴィンスキーはバレエ音楽ということで、歌手4人が入場。続いて合唱団のカペラ・アムステルダムが入場したのですが、みなさんラ・フォル・ジュルネのTシャツを着ています。なるほど急遽用意した軽装とはこのことか。。。客席からは若干のどよめきと暖かい拍手が。
この楽曲は大迫力。ピアノ4台に打楽器という構成は1曲目を上回る珍しさで、それだけでも迫力ありますが、合唱の方も大迫力。とにかく歌詞が膨大で切れ目なく早口。したがって譜面のボリュームも相当なもので、ものすごい勢いで譜面がめくられていきます。メロディーはどこか民謡的でもあり、メリハリのある熱い演奏&歌唱でした。これでかの国の言葉がわかればさらに楽しめるのでしょうけどね、まあ無理だな(笑)。
最後はチューブラーベルのようなものが鳴って、その音がすーっと消えていって。そして指揮者の手の動きが止まってしばらく、客席は息をのむような静寂の時間が流れたのですが、指揮者が手を降ろしてから万来の拍手。さらにはスタンディングも。指揮者と歌手が拍手に応えて何度も舞台に戻ってきましたが、拍手は客席が明るくなってもまだ続くほどの熱狂ぶりでした。
余談ですが指揮のダニエル・ロイスさんは、ロボットのようなカクカクした動きの指揮が印象的でした。
※公式レポートで写真とレポが見られます→こちら
◆21:15~ ホールA (#316)
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23
これはソリストに注目して取った公演でした。ただし、1Fの後ろのほうで見たので姿は豆粒だったのが残念ですが。
1曲目のヴァイオリン協奏曲のソリストは庄司紗矢香さん。見た目は可憐な感じですが、弾く音は太くて濃い感じ。というか、5000人収容の巨大ホールを、PAなしにソロのヴァイオリンの響きで満たしてしまうという事実に驚き。庄司さんは初めて聴きましたが、今度はもう少し近くで聴いてみたいですね。もちろん、場内は大拍手。
2曲目のピアノ協奏曲のソリストはボリス・ベレゾフスキーさん。去年も聴いてそのテクに驚いたクチですが、今年もやっぱりすごいなあと聴いてしまいました。この曲は迫力あるホルンで始まりピアノが力強く入ってくる第1楽章が有名で私もそこしか知らなかったのですが、第2楽章が甘くてメロディアスなんですね。ベレゾフスキーさんは見た目はごつい大男ですがその辺も気持ちよく聞かせてくれます。終演後の拍手は大きく長く、指揮者とともに4回ぐらい戻ってきました。
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