熱狂の日・備忘録(4)
食傷気味かもしれませんが、まだまだ続きます!ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2007の備忘録。
今回は私にとっての最終日である5月5日の公演から。
◆10:00~ ホールD7 (#451)
ヤナーチェク:霧の中で
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」
児玉桃さんのピアノソロということと、2曲目が「初心者でも絶対知ってる曲」という公式HPの宣伝文句で取りました。児玉さんのお名前だけは聞いていましたが生演奏は初めて。しかも席数200あまりの小さなホールで、期待が高まります。
1曲目は何か不安を感じさせるような旋律。なるほど「霧の中」だ・・・。第3楽章で少し霧が晴れたような感じがしたのですが、第4楽章ではまた深い霧の中に。。。(笑)
2曲目は聴いてみたら、なーんだあの曲なんだ・・・。テレビ東京系「たけしの誰でもピカソ」のオープニングのアレでした。そんなことも知らずに取った私ですが、つまりクラシック音楽はふだんの生活の中に入り込んでいるのに、曲名は知らないということの典型ですね。旋律は流れてきても曲名のクレジットなんて出ませんから。
この曲、オーケストラ版でしか耳にしたことがないのですが、今回はピアノソロ。でも公式ガイドブックによると、元々はピアノ曲として作られて、後にラヴェルがオーケストラ用に編曲したのだとか。
とても力強く濃厚な演奏で、たぶんこの展覧会に飾られていた絵は陰影の濃い作品なんだろうなあ、などと聴きながら思ったりしました。
◆14:30~ ホールA (#413)
ガーシュウィン:ヘ長のピアノ協奏曲
ガーシュウィン:ラプソディー・イン・ブルー
私が個人的に、今年の「熱狂の日」音楽祭最大の目玉公演と思って取ったもの。同じプログラムが5月3日にもあった(#213)のですが、どちらも早々に切符が完売していた人気公演です。
人気のわけは間違いなくソリストの小曽根真さんでしょう。ジャズピアニストがクラシック音楽祭に出演、しかも演目はアメリカ生まれのジャズの要素を含むものとくれば期待は高まりますね。昨年のモーツァルトではホールCで「ジュノーム」をやり、カデンツァ(アドリブ)の部分でのジャジーな演奏が拍手喝采だったそうですが、私は聴いていなかったんですよね。
1曲目は初めて聴きましたが、もう曲そのものがスウィングジャズの風味もあって、何だか身体を揺らしたくなるような感じ。そもそも指揮者の井上道義さんが腰をくねくねとさせて踊ってるんですもん(笑)。こっちも踊りたいぐらいのノリなのですが、クラシックの演奏会ということでみなさん静かにしてらっしゃいます。
そしてお待ちかねは2曲目。テレビ版「のだめカンタービレ」でも話題になった曲だそうですが私は見ていないのでねえ・・・でも曲は知ってます。いや楽しかったです。お馴染みの旋律もいいのですが途中小曽根さんのソロがありましてね、もうその部分は完全にジャズなんですよ。何たってバックではドラムで「チーチキチーチキ」ってやってるんですから。もう手拍子入れたくなる気分なんですが、みなさん静かなんでそこはグッと我慢。小曽根さんも楽しそうに演奏してましたね。指揮の井上さんもノリノリ。とにかく大熱演。こんなにノリが良いのにおとなしくしてなきゃいけないなんて・・・。
そんなわけで、終演後の客席は拍手が大爆発、さらにパラパラとスタンディングも。それに応えて井上さんと小曽根さんは何度も舞台に戻ってきましたが、実に楽しそう。井上さんなんか、小曽根さんにひっぱられるように出てきたりしてお茶目です。きっと相性がいいのでしょうね。来年もこのペアで何かやってくれないか、期待してしまいます。
※公式レポートに5/3の様子が載っています→こちら
※公式カメラマンチームのブログで5/5の舞台裏が覗けます→こちら
5月5日は書きたいものが残ってるので、まだ続けます!
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