奈保子さんの新作を聴く
衝撃の4月26日から早4日。あまりに突然だった河合奈保子さんの新作リリース情報に舞い上がってしまった私ですが、ようやくピアノ演奏作品集『nahoko 音/blue』『nahoko 音/orange』の2作品をiTunes Music Storeで購入しました。私はiPodは持っていないし、さりとてパソコンで音楽を聴く気にはならないのでCD-Rに焼き付け、CDプレーヤー+真空管アンプで聴いてみることに。
うーん、感激です。こうして新作が聴けるだけで嬉しい・・・って、これだけで終わってしまうと単なるファンの感慨ですね。聴いた感想なんですが、まあ私はこういう感覚的なものを表現するのがひどく下手でして・・・。料理でいうと「うまい」を連発するレポーター並ですので、これから先の文章はうまく汲み取っていただければと思います。
2作を通した全体の印象は、奈保子さんの優しさが溢れているなと感じられること。旋律も演奏も優美な感じです。でも、決してそれだけではなくorangeの(6)などのように激しさが感じられるものがありアクセントになっています。blueとorangeに際立ったコンセプトの違いは見られませんが、強いて言うとblueのほうがマイナー寄り、スロー寄りの曲が多いかな、といったところです。個人的にはorangeのほうが好みかなあ。
秀逸だと思ったのは、インストゥルメンタルだと「いま何曲目を聴いているのか」という感覚がなくなってくるものですが、2作とも最後に収録された曲が聴いていて「最後だ」とわかるものに仕上がっていること。まとめ方が上手いです。
奈保子さんのインストゥルメンタルというと、89年の空間音楽アルバム『Tears of Nature』が知られているのですが、ピアノ演奏ということもあって少し印象が違う感じです。喫茶店で流れるようなBGMとも違う・・・。私がイメージしたのは服部克久さんの『音楽畑』シリーズ。『音楽畑』には結構激しい曲調の作品もあるので、きちんとあてはまるわけではありませんが、この世界が好きな方にはお勧めできると思います。オーケストラでアレンジすると面白いと思うのですが・・・。
今回の作品は身を乗り出して聴き込むような感じではありませんし、ドライブの友にもあまり合わないと思います。ちょっと疲れた時、おもむろに部屋で聴いてみる。そんな聴き方をすると心が落ち着き安らぐと思います。もちろん、疲れてなくてもOKですが(笑)。繰り返し聴くとけっこうはまりそうな感じもします。
ちなみにネット上でしか情報が飛び交っていないのにiTMSでの売れ行きも上々、2作とも連日デイリーチャートで30位から40位前後に位置しているのでニンマリしています。本格復帰に向けて弾みがつくといいですね。iTunesのホームページにあるリンクからだとblueにつながってしまうためかorangeのランクが低いのですが、ここは是非2作そろえて聴いていただきたいところです。みなさんもこの機会にぜひどうぞ。
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