定義づけることの難しさ
先月だったでしょうか、複数のファンサイト上で「アーティスト志向とは何ぞや」といった話題が出たことがありました。そのとき、当店では特にその話題に乗らず、静観の構え(笑)を取っていました。テレビの芸能ワイドショーだとかナイターシーズンの民放ラジオみたいに、どこも横並びじゃご来店の方も面白くないんじゃないかなと思いまして・・・
で、今改めて思うのですが、アイドルとかアーティストだとか、そもそも定義づけをすることが難しいなあと。何をもってアイドルで、何をもってアーティストとするか。その定義づけが難しいのだから、「アーティスト志向」という言葉も定義づけが難しい・・・
で、マスターなりの定義というか、考えはあるの、と言われると、正直ありません。マスターもわからない、というか難しくてできないのです。
ここでは、全然関連の無い話題で、定義づけることがいかに難しいかを例示するにとどめます。
(例題1)「がんもどき」と「ひろうす」の違い
材料、製法、見た目にとりたてて大きな違いがあるようには見えないが、それでも京都のかたに聞くと「がんもどき」と「ひろうす」は違うという。いまもって謎。
(例題2)「地下鉄」の定義
「地下を走る鉄道が地下鉄でしょ」なんて簡単にはいかない。東京の東西線や大阪の中央線のように、地上を走る区間が長い路線も「地下鉄」と呼ばれる。その一方、地下を走っていても、JRやその他私鉄の地下区間は「地下鉄」とは呼ばれない。では「公営」であるかどうかを定義に加えるとどうなるか。日本最古の地下鉄とされる銀座線はもともと「東京地下鉄道」と「東京高速鉄道」という私鉄が経営していたし、それを引き継いだ営団も「特殊法人」ではあるが公営ではない。それもこの4月からは民営化される。
ここで考えていただきたいのは、例題1、2とも、きちんと定義づけようとするととても難しいのに、それでも、きわめてなんとなくではありますが、使い分けはできているのです。不思議なことですが。きっとアイドルとか、アーティストとかも、そんな感じではないかと思うのです。
そして、ひとつ言えることは、12月25日の雑記帖でも触れたとおり、奈保子さんに関してはアルバム「スカーレット」で「アーティスト宣言」をしているわけです。ご本人が考えたことかどうかとか、どんな定義で言葉をつかったかは別として・・・
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 祝・日本国憲法施行75年(2022.05.04)
- 新聞ノススメ(2022.04.07)
- 夜の地震(2022.03.17)
- 忘れるものか(2022.01.17)
- あっという間に年の瀬(2021.12.30)
最近のコメント